第88回アカデミー賞ノミネーションが1月14日、Samuel Goldwyn Theater(Beverly Hills, CA)で発表された。最多ノミネーションは「The Revenant」(Alejandro G. Iñárritu監督)の12部門、これに10部門の「Mad Max: Fury Road」が続いている。Iñárrituは去年に続いて今年も最多ノミネーションの栄に浴した。
The Revenant |
作品賞と監督賞のダブルノミニーは「The Revenant」「Mad Max: Fury Road」「The Big Short」「Room」「Spotlight」の5作である。監督賞候補は全員作品賞にもノミネートされた。
今年最も話題になっているのは、ノミニーが全員白人で占められていることである。全24部門のうち出演者が受賞対象になっているのは20部門であるが、そのノミニー全てが白人で占められた。20部門全て白人ノミニーは去年に続いて2年連続で、L.A. TimesはHollywood sequelだといっている。Sequelは映画の続編の意味で、“続・白人ノミニー“という意味で、ハリウッドの地元紙ともなると、表現まで映画風になって来てなかなか皮肉が利いている。
Mad Max: Fury Road |
今年はCreed(邦題:クリード チャンプを継ぐ男)やStraight Outta Comptonなど、興行成績もそこそこで評価も高かった黒人主演作品があったにもかかわらずこれではやっぱり問題にならないほうがおかしい。アカデミーの選考委員は白人男性、それも高齢者が多いという指摘もある。しかし理由はそれだけではなく、アメリカ大都市のデモグラフィック動態が劇的な変動に見舞われているという社会背景も影響を及ぼしている。マイノリティの急激な増加の中で、映画産業の社会的プレゼンスは大きく揺らぎ始めたのである。
Academy award ceremonyは2月28日にDolby Theatre(Hollywood,
L.A.)で開催される。2015年ホストはChris Rockが務め、ABCネットワークがライブ放映する。Rockは2005年に続く2回目のホストである。
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