2015年6月5日金曜日

Sepp Blatter Decides to Resign as FIFA President in About-Face

FIFA headquarter, Zurich, Switzerland.
Sepp BlatterはFIFA本部で6月2日会見を開き、辞任の意向を表明した。会見スケジュールは当日の開始時間90分前に通知され、Blatterは45分遅れて登壇した。FIFA本部会見場は空席が目立ち、7時前に始まった会見に出席した記者はたった25人だった。Blatterはフランス語でステートメントを発表し、質問は受け付けず退出した。Blatterの辞意表明は、アメリカ司法省のFIFAオフィシャル告発、逮捕、捜査が進展するなかで唐突に行なわれた感が強い。
Attorney General Loretta Lynch: The United States Department of Justice.
FIFAは5月末の会長選(5月29日)に向けて、全世界から地域代表209人をチューリッヒに招集していた。ところが直前の5月27日、米司法省はニューヨークで会見を開き、Loretta Lynch司法長官がFIFAオフィシャルとサッカー関連企業エグゼクティブ14人を告発した。しかも米司法省は間髪を入れず、スイスFOJ(Switzerland's Federal Office of Justice)と連携して、総会出席のためチューリッヒの五つ星ホテルBaur au Lac hotelに宿泊していたオフィシャル7人を拘束した。
Former American Soccer administrator Chuck Blazer, left, and Sepp Blatter.
米司法省の指揮をとっているのはLoretta Lynch司法長官で、米国内ではCONCACAF(The Confederation of North, Central America and the Caribbean Football Association)のマイアミ本部も家宅捜査された。Lynch は27日のニューヨーク記者会見で、FIFA腐敗は世界のサッカー界を汚染し、組織的で根が深い。不正はFIFA役員の少なくとも2世代続いており、海外だけでなく米国内でも行なわれたと確信していると表明した。New York Timesは捜査関係者へのインタビューでBlatterも捜査対象に入っていることを示唆し、さらに立件もあり得ると報道している。
FIFA President Sepp Blatter celebrated  his fifth re-election.

逮捕直後に行なわれた5月29日の会長選でBlatterは再選された。それから4日後の辞意表明は、以上のような告発、捜査、逮捕の劇的な進展の中で行なわれた。オリンピックやFIFAの不正疑惑で著名なAndrew Jennings(UK)によれば、米司法省やFBIの内定はすでに2009年に始まっていた。Sepp Blatterがそれを知らなかったはずはない。しかしLoretta Lynch(米司法長官)の劇的な捜査シーケンスに、Blatterは対抗できなかった。世界のサッカー組織とビジネスが変化せざるを得ない時がやってきた。Blatter時代の終わりは世界のサッカーマーケティングに大きな影響を与える。後任会長はFIFAの内規で12月から来年3月の間に開かれる予定のFIFA臨時総会で選出される。

0 件のコメント:

コメントを投稿